タバコ副流煙は非常に危険
タバコ副流煙は病と死の煙



 タバコ副流煙は主流煙よりもはるかに有害性が高い理由


タバコ副流煙のニコチン含有量は2.8倍、タールは3.4倍
タバコの燃焼温度が低いほどその濃度は高い
こうした事実が屋内全面禁煙制度制定への主な理由となっている


( 左) 吸っている時の温度 (右) 有害煙を多量に放散している時の温度
Source: NHK broadcast on October 31, 2008.

Source: Research and Development at British American Tobacco. November 2, 2009.

JTはタバコ副流煙の有害性を気付かせないために臭いを消す努力を行っている


JTの出した大手新聞掲載の「臭いをカットしたタバコ」広告
75%に人が臭いはごく僅かと回答


  なぜ、タバコ副流煙対策が緊急に必要なのかータバコ副流煙は多くの発癌物質を含有する


Your smoking harms the health of child. The tip of burning cigarette may hit her eyes!
標語考案 群馬県国際医療福祉大学 江原邦明
ポスター制作 岡山県高梁城南高校デザイン科 平本早恵


2008年10月にNHKが放映した「近所の底力」で、産業医科大学、大和浩教授は、吸っているときにタバコ
から出る煙よりも吸っていないときにタバコから出る煙の方が遙かに有害であると述べている。この事実は、
もう何十年前から分かっていたことであるが、ちなみにタバコの先から流れる煙に含まれる発癌性のある
ニコチン濃度は2.8倍、タールの濃度は3.4倍も高い。

実は、タバコから放散されるニコチンやタールなどの有害物質は燃焼温度が低いほど多く発生される。タバコを
吸っているときタバコの先端の温度は850℃〜900℃だが、吸っていないときのタバコの先端温度は
700℃〜800℃と低めで、有害物資が発生しやすい状態となる。つまり本人の吸っているタバコの害よりは、
周りにいる人々の受ける害の方が格段と高いことを物語っており、受動喫煙の危険性を裏付けている。

タバコを吸わない人が、喫煙者から放散されるタバコの煙を強制的に吸わされることを受動喫煙といいます。
こうした状況は、飲食店、職場や家庭などさまざまな場所で起こります。注目すべきは、タバコの先から
流れる煙(副流煙)は、喫煙者の吸う煙よりも発癌物質など有害成分が濃厚に含まれているため、同じ
空間にいるタバコを吸っていない人(非喫煙者)の受ける健康被害の方が、喫煙者自身の受ける健康障害よりも
遙かに大きいことにあります。

健康増進法の努力義務となっているタバコによる副流煙対策は早急に講じなければならない課題です。
次の表をご覧下さい。

 
10万人あたりの生涯リスク・・・・何人の人が該当するか
環境汚染物質の許容範囲  1人
受動喫煙で早死する人  5,000人
受動喫煙による心筋梗塞死亡  3,000人
受動喫煙による肺癌死亡  700人
受動喫煙による乳幼児突然死  100人
大都市の交通の激しい地点におけるディーゼル排ガス
による肺癌死亡
 300人
アスベスト使用住宅に住み肺癌死亡  10人
広く認められている松崎道幸氏の調査データ(1998)

この調査結果は、タバコを吸わない人1000人の内、50人が自分の近くの喫煙者の出すタバコの副流煙を
吸い早死することを、30人が心筋梗塞の心臓発作で死亡することを示しています。


非喫煙者が受けるタバコの煙で引き起こされる疾病の内、
タバコ副流煙と100%関連あると確定された病気は、
心筋梗塞、肺癌の他に、副鼻腔癌、急性肺炎・気管支炎、気管支喘息、
中耳炎、低体重児、未熟児、および乳幼児突然死症候群があります。
タバコ副流煙と高い関連性があると考えられる病気は、脳梗塞、くも膜下出血、
子宮頸部癌、乳癌、自然流産および出生児知能低下などがあります。
このようにタバコから発散される煙は、人体にとって極めて有害な物質です
上記本文に記載した数値等は松崎道幸氏論文を引用


2008年4月、厚生労働省研究班(主任、滋賀医科大学、上島教授)は受動喫煙によって糖尿病になる
確率は1.8に増加するとの研究成果を発表した。なお、喫煙者自身の糖尿病リスクは2倍である。これは
タバコ主流煙や副流煙を吸入することにより糖を処理するインシュリンの働きが悪くなることにより引き
起こされると説明される。このようにタバコを吸っていない人が、職場やレストラン、バーなどでタバコの
有害煙にさらされると、きわめて高い比率で、人生の大半を、失明の危険性さえある糖尿病との闘病
生活に終始せざるを得ない、憂慮すべき事態となる
引用メディア 2008.4.2 朝日新聞記事

空気清浄機を使用してタバコ副流煙に含まれる有害物質を取り除けばいいとの考えが少なくないが、
空気清浄機にはガス状の有害物質を除去できる能力はなく、喫煙者のそばにいる人を守ることが
出来ない。業界も2001年秋ごろから、その事実を認め、日本電機工業会(日立製作所、パナソニック、
ダイキン工業などが加盟)では、説明書に空気清浄機は「タバコの有害物質は除去できない」と
明示している。

2007年になってエアカーテンや除臭装置を導入して飲食店などで分煙化をはかる動きが出ている。
タバコ産業は飲食店などでの分煙をあたかもすばらしい形態のようにテレビなどで 宣伝しているが、
顧客がタバコ副流煙の危険性を意識しないようにするだけで、癌防止などの効果は一切ない。「臭い」
という大切なアラーム機能を消去した、人体に有害なむしろ危険な行為である。ごく一部ではあるが、
タバコの煙の漂うパチンコ店の中には、臭いを消す施設を設けているところがある。シャワー室の
ような空間に入って衣類についたを悪臭を取るのだが、臭いが気になったときは既に自分の体内に
タバコの有害廃棄物を取り入れてしまっている。

タバコの臭いには危険物質を示すアラーム機能がある。放射能の危険度をガイガーカウンターが
知らせるように、タバコの臭いは有害廃棄物の大切な危険信号である。タバコ会社、JTはタバコ毒を
人々に気付かれないように、躍起になってタバコから「臭い」を取り除くための研究をしているのを
知っていますか。

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タバコ副流煙は病と死の煙
2008年11月執筆  2009年12月加筆 2016年12月情報加筆
執筆 医学博士 宮本順伯
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受動喫煙の有害性を無視する親たち



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