レストランとバーとのい違いは? ●





神奈川県受動喫煙防止条例


飲食店も規制前提に・・知事が禁煙条例の考え方を示す


神奈川県民のみならず、すべての国民が本格的な喫煙規制条例
(受動喫煙防止条例)の誕生を大きな期待を抱いて見守っている。
レストラン、カフェの全面的な禁煙規制が法律の骨子となると思う。
ただ、営業上の理由から反対の多い、バーや酒場の喫煙規制に
関しては、一部の外国の例にならって一定期間の猶予期間を設ける
ことは、一つの選択肢となるであろう。しかし、この際に問題になる
のはレストランとバーとの混合形態である飲食店であり、その
区別をどうするか、難しい面がある。

大都会には多数のきわめてユニークな飲食店がある。居酒屋を
独創的に発展させたような店構えは人気の的となることが多い。
もし、禁煙化賛成者の多いレストラン、カフェの店舗を全面禁煙とし、
さらなる検討を望む居酒屋、バーなどの酒類を営業の柱としている
飲食店での喫煙規制を、1年間乃至2年間程度、猶予期間として
先送りするする場合はどう対応しているかを紹介したい。

米国ではハワイ州がレストランの全面禁煙を打ち出したときに、バー
の喫煙規制を1年間猶予したことが、よく知られている。現在、米国
ではレストランを全面禁煙としても、バーで喫煙出来る州がいくつか
ある。アラスカ州、フロリダ州、メリーランド州、サウスダコタ州などが
そうである。では、どのようにして「レストランでなくバーである」と
判断するのか、マイアミ・ホテルのバーで取材した。

結論から言うと、かなり曖昧な部分(ファジー)がある。しかし、
フロリダ州の禁煙法では、酒場で食べ物の販売が10%以下なら
酒場(バー)として認定されて屋内での喫煙が許される。アルコール
の売り上げがどのくらいか客観的に証明出来るので、このような
区別が可能となる。もし、神奈川県で酒を主として提供する飲食店
の喫煙規制に一定期間の猶予を与えるならば、総売上に占める
食事売り上げの比率を検証すれば、判別は十分可能である。

しかし、単に数字だけでの区別だと難しい飲食店が出て来る。
例えば「フレンチレストラン」との看板を出しており、その際にワイン
を数多く出している場合などだ。しかしよく考えてみれば分かる。
それはアルコールを飲むために食事をしているのではなく、食事を
より充実したものとするためにワインを味わっているので、その
店はあくまでもレストランであり、バーではないと判断出来る。

バーはワイン、ビール、ウイスキー等の客への提供が主要なサービス
としている形態で、おつまみや軽食を出しても、その主要な収入は
アルコールの提供にあることが明らかな時は、喫煙規制の区別が
ある自治体ではレストトランでの全面禁煙から外されている。しかし、
バーで喫煙規制の時限的猶予が与えられている期間中に、食事が
主である店で喫煙行為が発覚すると禁煙法違反として直ちに罰金の
対象となる。フロリダ州の場合、レストランとバーとを同じ空間に
併設する店ではレストランと同じ全面禁煙の規制を受ける。

私は2002年から2004年にかけて、東京都心にある主要な
レストラン1500店舗の内部を全部立ち入り検証した実績がある。
いろいろと学ばせてもらったが、日本では外国にないような、日本
独自の特殊な飲食店形態があるのが分かる。特に都市部には
上記の説明でも明確に区別できない店舗も存在する。もし
レストランとバー(居酒屋)とを禁煙条例上、区別して規制する
ようになれば、どちらを主として営業しているか、保健所の立ち
入り検査でその実態を区別し、入口にバーかレストランかを
表示するしかないように思える。


2008年6月執筆
禁煙席ネット主宰 医学博士 宮本順伯






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