警告:節税賃貸住宅が乱立、空室率が増大


過去の人口増加と今後の減少予測

出生率と死亡率の推移


日本は人口減少時代に突入している

単身者用の賃貸マンションは今後経営がますます困難になることを裏書きする東京都年代別人口分布の現状と予測

(左)島根県の人口は大正時代を下回る(中)北海道の団地の所帯数は1200から260へと減少(右)東京も地方も共倒れになると危惧する豊島区長
今後の人口減少が予測される東京区部:大田区、葛飾区、杉並区、北区、板橋区、中野区、渋谷区、足立区、豊島区、目黒区、品川区.
人口が横ばいを続け、2030年には減少に転ずる予測の新宿区では新築賃貸住宅が次々に完成、建築ラッシュに歯止めがかからない
部屋の空室率は30%を大きく超えている

(左)ワンルームに居住する単身者の収める住民税額は少ない
(右)東京オリンピックをピークに日本の人口減少が現実のものとなり、地方自治体は財源不足に陥る
特にワンルーム住宅建設を抑制しない限り、地方自治体の財政はさらに悪化する
画像資料引用:NHK 2016年9月25日


賃貸の対象となる若年層の人口が明らかに減少して来ているにも拘らず,
節税を目的に賃貸物件の建築に鎮静化の兆候は見られない


節税賃貸住宅が乱立

日本の住宅市場は明らかに供給過剰である。人口減少時代に入っても、毎年100万戸もの新築
住宅が供給され続けており、住宅の総戸数は6000万戸超と、国内の総所帯数を大きく上回る。
「土地の有効利用」との誘いに乗り、相続税対策や経費を計上して所得税の減税などを図る目的で、
都内だけではなく、郊外の土地にまで及んだ賃貸住宅の建設に歯止めがかからない。ことに、
問題の多い単身者用のミニ貸室を作って利益を挙げようとする投資家が少なくなく、既存の中古
賃貸住宅にも大きな悪影響を及ぼしている。首都圏中古ワンルームの利益率は、2012年を
ピークに下落の一途をたどっている。あなたは家主が不動産賃貸を仲介する業者から、賃料の
値下げ、管理料の大幅減額を強く迫られている現実を知っていますか。
「捕らぬらぬ狸の皮算用」の結末は、近い将来には、新築賃貸住宅にも波及することは免れない。



賃貸住宅の空室率急増

不動産調査会社タスの調査結果によると、2015年夏ごろから、首都圏で賃貸アパートの空室率が
急増していることが判明した。2015年5月時点では空室率が平均的に30%前後であったが、
2016年3月には、神奈川県の空室率は35.54%と最高値を更新、東京23区でも33.68%
千葉県では34.12%と過去最悪の水準を更新した。埼玉県は30.90%、23区以外の都内は31.44%と、
東京23区、神奈川県、千葉県での増加が際立っている。これは、2015年1月の相続税増税に伴い、
相続税対策としてのアパート建設が増え空室率が増加したのが原因とされている。
引用:税理士相談Cafe



投資を勧めるパンフレット

勧誘の文面には「空室リスク」に関しては「最長35年」の空室保障と書き記し、空室が発生した期間は
「一定の賃料」を保証するとあるが、当初、家賃が月10万円であったとしても、それが月 3万円に
なっても投資者は一切苦情を申し立てできない。今の人口動態や空家の増加率を見れば、その可能性は
非常に高い。

賃貸マンション数の急速な増加と人口の確実な減少(よくても横ばい)が背景にある限り、賃貸物件に
投資しても利益を得るのは不動産業者と建設業者のみ(というケースは非常に多い)。地の利がよく、
よほど幸運でない限り「黒字経営の上に立った節税でなく、赤字経営、自己資金の枯渇、倒産」への
道が待っている。

経済は需要と供給のバランスの上に成り立っていることは改めて説明する必要のない自明の理である。



2016年の新築マンションの契約率は68.8%

不動産経済研究所が2017年6月に発表した2016年の首都圏マンションの年間契約率は、リーマンショック
以来の最低、68.8%ととなった。資材価格や人件費などの高騰で建設コストが上昇したことが一因だが、
日銀の黒田総裁がデフレ脱却を目指して市場にだぶだぶの資金供給を膨らませたことが大きく関与している。

賃貸住宅にはさらに大きな悪影響が懸念されている。在庫が増えれば価格が下がるためで、都内の
アパートなど賃貸物件の需要には明らかな陰りが見られている。これからは家賃収入で安定した生活が
出来るなどは、夢物語になる可能性が非常に高い。もっとも香港のように、10年間で不動産価格が3倍と
なれば話は別だ。



マンション新築、アパート新築して利益を出すことの出来る企業

1)建設会社
2)不動産業者
3)銀行などの金融機関

建物を新築して賃貸経営者に利益が出るのは最初の数年間だけです。建物はどんどん老朽化し修繕費用が
や銀行金利が収入に追い付かなくなり、入居者の出入りの度に支出するリフォーム費用は賃貸で得た
金額をすり減らします。補修費用を節約すれば人気が落ち空室はさらに増え、悪循環が始まります。
もし、金利が上がれば賃貸からの収益をそっくり持って行かれます。つまり、利益が出たまま逃げられるのは
節税を前面に出して勧誘していた建設業者、不動産業者、銀行などのみです。銀行はその土地建物を
担保にしているので何も怖いものはありません。税金を少なくしようとして、自らの資産そのものを失う
こともあるのです。



“賃貸バブル”への警戒強める(日銀)

マイナス金利政策による金利の低下で資金を借りやすくなった個人や不動産業者が、投資の一環として
賃貸住宅を建設したり購入したりする動きが活発になっていて、日銀は、投資が過熱するいわば
“賃貸バブル”とも言える事態にならないか警戒を強めている。

2017年1月に東京都内で開かれた不動産投資のセミナーには、個人や不動産業者の関係者らおよそ
40人が参加した。セミナーに参加した埼玉県の人はマイナス金利政策の影響で金利が一段と低下したのを
機に、首都圏のマンションを購入して賃貸住宅として貸し出し、家賃収入を得る投資を考えている。
投資の活発化に加えて、土地を持つ人がマンションを建てると相続税の節税にもなることから、
賃貸住宅は建設ラッシュの状況が続いている。

国土交通省によると、2016年11月に全国で着工された住宅のうち、賃貸住宅を示す「貸家」の
戸数は前の年の同じ月に比べて15.3%増加している。しかし、投資先の賃貸住宅は、確実に居住者が
見込めるリスクの小さい物件は次第に見つかりにくくなっている。
「マイナス金利の影響で個人投資家が増え、競争が激しくなっていて、家賃も下落している。
下落率が低いような本当にいい物件を探すのは難かしいようだ。

こうした個人の資金が賃貸住宅の投資に向かっている状況から、日銀が1月16日に開いた支店長会議では、
賃貸住宅の供給が増えて家賃が下落しているという報告が相次いだ。日銀は、投資が過熱すれば、
いわば“賃貸バブル”とも言える状況が生まれ、その後、賃貸住宅の資産価値が急落する事態にもなり
かねないとして警戒を強めている。

参考:NHK NEWS WEB 2017年1月29日


NHK クロ−ズアップ現代「アパート建築が止まらない〜人口減少社会でなぜ
NHK 解説委員室「急増 アパート経営トラブル」
人口減なのに増えるアパート、空室率3割超 ( Bloomberg )
金融庁、日銀、アパートローンの監視強化、供給過剰リスクで( Reuters )
 節税目的のアパート建設で地銀の貸し出しが急増、バブル崩壊の懸念も
 増え続ける空室、それでもアパートが建てられる理由
節税賃貸住宅乱立(Google) 数多くの警告に耳を傾けよ


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提供
Tax saving's rental housing is mushrooming.
(英語版)


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